私たちSUSPONはこれまで東京2020大会運営に携わる東京都など行政や東京2020組織委員会、スポンサー企業など各ステークホルダーとの対話を通して、持続可能性に配慮したオリンピック・パラリンピックのあり方を提案し、大会の後の持続可能な社会づくりに貢献できるよう働きかけてきました。
東京2020大会では多くの感動、驚き、新しい記録や物語が生まれ、良き思い出としてのレガシーが語り継がれると思いますが、残念ながら新型コロナ感染症の蔓延も影響し、さまざまな持続可能性配慮の運営計画が予定通り実施されませんでした。プラスチックごみの大量発生や関係者用の食料廃棄など、想定外の環境負荷が増大してしまったことは、今後しっかりと検証し再発しないように関係者各位に要請します。環境問題をはじめとする持続可能性分野において、東京大会が目指したことがどこまで達成されたのかが真摯に評価され、負のレガシーが繰り返されることのないよう今後のスポーツイベントにしっかりと継承されることを望み、SUSPONとしても関係者各位に働きかけていきます。
オリンピック・パラリンピックだけでなく、スポーツを行い、楽しむためには、健全な地球環境と平和な社会が必要ですが、昨今の気候変動による異常気象や自然破壊の状況を鑑みると、社会全体が力を合わせ、国を超えてともに気候危機に立ち向かわなければ、スポーツを楽しむこともできず、今回のように感染症や熱中症などの心配があってはイベント開催も容易ではありません。
スポーツの力で社会を、地球を、サステナブルにしていきましょう。アスリートをはじめスポーツに関わる方の精神力の強さ、他者への感謝の思いや協調性、多様性を尊重する姿勢 など、人間の可能性を最大限に引き出せるスポーツの力を活かし、気候危機、感染症、災害などあらゆる社会課題により多くの皆さんが取組むことを願っています。
2021年9月5日
持続可能なスポーツイベントを目指すNGO/NPOネットワーク(SUSPON)