活動内容
活動内容

《開催報告》第3回シンポジウム
持続可能な未来をつくるボランティアスタンダートとは
~ 未来を担う若者と考えるこれからのまちづくりとボランティア ~

2018年11月10日 第3回シンポジウム「持続可能な未来をつくるボランティアスタンダートとは~ 未来を担う若者と考えるこれからのまちづくりとボランティア ~」

ボランティアと持続可能性をテーマにした冊子を作成したSUSPONでは、札幌でシンポジウムを開催しました。ボランティアに関心の高い参加者にお集りいただき、それぞれが考える「ボランティアスタンダードとは?」を共有しながら議論をしました。1つの答えを出すというより、様々な視点から考えることで理解を深める良い機会となりました。
(地球・人間環境フォーラム 斎藤亜季)


羽仁 カンタ/SUSPON代表、NPO iPledge (アイプレッジ)代表
羽仁 カンタ/SUSPON代表、NPO iPledge (アイプレッジ)代表

冒頭では、SUSPONの代表 羽仁カンタ(NPO法人iPledge)よりSUSPONの紹介と冊子「持続可能な未来をつくるボランティアのためのガイド~ボランティアを受け入れる全ての団体のみなさんへ」の概要を説明しました。

オリンピック開催のそもそもの目的の1つとしてスポーツを通じた持続可能な開発があること、2020年の東京大会をその後の持続可能な社会づくりのきっかけに捉えた団体が集まりSUSPONを立ち上げた経緯、対話の場を大切に活動していることをお話しました。

自身が普段NPO法人iPledgeでボランティア運営をする中から大切だと感じていることとして、配布した冊子でもとりあげている、受け入れ側は「対等な立場で話し、一体感やチームワークを大切にする」ことや、参加する側は「目的を理解した上で、自発的な気持ちを大切にする」ことなどのポイントを紹介しました。

[発表資料:持続可能なスポーツイベントへの提案][9MB]


都築 則彦/学生団体おりがみ代表
都築 則彦/学生団体おりがみ代表

次に学生団体おりがみ代表の都築則彦さん(千葉大学理学部4年)より、オリンピックに関わろうと思った経緯やこれまでの活動事例、オリンピックに関わって学生の視点から若者だからできることについてお話いただきました。

子供の頃の夢であった宇宙物理学者の話題から、夢に向かってどんなに頑張っても上手くいかない現実、大学に入って研究をしても専門家がいる分野では若者の意見が通らない状況、その一方でオリンピックに関してはみんなが初心者ということもあり耳を傾けてもらえる反応が面白くオリンピックに興味を持った経緯をお話いただきました。東京大会組織委員会では、大会開催までの期間中に一般の人でも参加できる参画プログラムを用意しているが、まだ広く知られていないのでこれを「一般の人にも広げていきたい」と考え、オリンピックに若者が参加することで世の中を動かしていこうと活動する学生団体おりがみを立ち上げ、学生発案の様々なイベントを開催しているそうです。

おりがみのメンバーで行った調査から、1998年長野オリンピックの公式ボランティアが今でも地域のスポーツ活動を支えていることを知り、このように継続するボランティアをどうしたら残していけるかということにも関心を寄せています。現在はおりがみを含めてオリンピックで何かしたいと考える若者の団体が13団体ほど集まって活動していて、この横のつながりを広げていきたいという思いを熱く語っていただきました。
盛りだくさんの内容を、勢いのあるトークでお話いただき、若者パワーに圧倒されました。

[発表資料:オリンピックレガシーと若者が参画する意義][95MB]


植田 俊/東海大学国際文化学部講師
植田 俊/東海大学国際文化学部講師

都築さんのインパクトの強い発表の後で少々やりづらそうに、東海大学教授の植田俊さんがお話くださいました。
スポーツ社会学を専門とし、コミュニティとスポーツの関係性、スポーツとまちづくり研究してきたこと、ボランティアとまちづくりの関係性等お話いただきました。

ご自身のボランティア活動は、2017年札幌冬季アジア大会の選手村で行った、文化プログラムだそうです。この時に、企画・運営に携わり長期に渡って関わる人と、短期間に現場で実践活動する人の経験の差が大きく影響したことから「ボランティアとは一言で捉えられるものではないのでは?」と感じ、運営のために重要な仕事を担う「代えのきかない存在」がボランティアで、指示を受けてのみ動く活動は「無償の単純労働」になるのではないかという結論にたどりついたことが紹介されました。そしてこれらを切り分けていく必要があるのではないか、その基準は「関係性の質」ではないだろうかということを研究していて、いずれ論文を発表する予定もあるそうです。

スポーツイベントとまちづくりの関係性を考えると、イベントでの「無償の単純労働」だけではまちづくりは難しい、「代えのきかない存在」がその後の街をつくっていること。「ボランティア」と「まちづくり」は似ていて、人とその人が暮らすまちとのつながりは固有性があるもので「誰でも」できるものではなく、だからこそ参加できる人(仲間)を増やせるかということが大事なのではないかということでした。

ボランティアは、する側とされる側の関係性・関わり方次第で「代えのきかない存在」にも「無償の単純労働」にもなるということ、また「ボランティア」と「まちづくり」が非常に密接な関係があるいうことを教えていただきました。

[発表資料:五輪がまちに与える影響と、これからの社会づくり・まちづくり][95MB]


草野 竹史/SUSPONボランティア部会、NPO法人ezorock代表理事
草野 竹史/SUSPONボランティア部会、NPO法人ezorock代表理事

続いて「災害時にも活きるボランティアの力」というテーマで、SUSPONボランティア部会メンバーでもある草野竹史(NPO法人ezorock)から、9月に起きたばかりの北海道胆振東部地震の災害ボランティア活動に普段の活動で築いてきた地域との信頼関係が大きく活きたという事例を紹介しました。

「DIY(Do It Yourself)—自分たちのことは、自分たちの手で」(主体性)を大事に活動しているezorockでは、社会課題の現場にボランティア活動を通して若者をつなげる活動をしています。2011年の東日本大震災支援では岩手県・釜石へ若者を送った経験があり、この時に「ひと」、「もの」、そして「つながり」(顔と顔が見える関係)の必要性を痛感したそうです。被災地には日本国内だけでなく世界中から救助や支援にたくさんの人が集まるが、初めからすぐに地元の人からは信頼してもらえるわけではないということでした。

普段の活動で北海道各地へ若者を送り、地域の人たちと顔の見える関係性をこつこつ構築していた中、今年9月に北海道胆振東部地震が発生。つながりのあった安平町から子供の支援依頼があり、地震発生2日後には被災地に入りました。現地に入るとすぐ災害ボランティア支援センターの立ち上げを頼まれ、急遽、取り組むことになったそうです。災害ボランティアセンターの運営を担う役割をもつ社会福祉協議会がすぐには現地に来れないため、発生直後は民間の団体が入り、公的機関が入ってきたら引き継ぐという役割が求められたとのことでした。

この時に、普段行っているイベント会場でのボランティア運営手法がそのまま活かされたそうです。「指示を受けて動くだけ」のボランティアではできないことで、ふだんから一緒にイベントをやっている人だとその力はすぐに活かせるということでした。また、災害ボランティアでも現場に行ってからニーズを探していては遅く、現地の人と話せる関係性があったからこそ、すぐに応えることができ「いつものつながりが、いざという時の力に」なったという貴重な経験が参加者に共有されました。

[発表資料:いつものつながりが、いざという時の力に][6MB]


パネルディスカッション

休憩後のパネルディスカッションでは、発表した3人にSUSPON Youthの井関将人(Climate Youth Japan)も加わり、「ボランティアスタンダートは?」をテーマに、登壇者が事前に挙げたキーワードごとに議論を進めました。

[発表資料:パネルディスカッション][119KB]

(以下、敬称略)

「ボランティアを通して開花する自身のクリエイティビティ、そしてキャリア」
井関:一般的にボランティアは、福祉や災害支援・復興のような活動をイメージされることが多いが、経験してきたボランティア活動は、環境NGOでの政策提言のため意見交換等をし「社会の枠組みをどうつくっていくか」という自発的に動く活動だった。奉仕活動では「上からの指示」も多いけれど、「どうつくっていくか」に取り組むことで、自分事として社会を捉え、自分の頭で考え、どう形にしていくかの良いトレーニングになったと思う。このクリエイティビティを身に付けていくことで自分のキャリアも作っていける、その入り口として、ボランティアは入りやすく学べる場所であるというとうことを伝えたい。

「バイトとボランティアを同じように考え無い!」
羽仁:売上の目的があるバイトと、ボランティアでは本質的に違う。ボランティアは新しい自分を発見できるような学びがあるものだが、東京大会のボランティアでは受け入れる側がそこをバイトのように扱ってしまうのではないかと懸念している。ボランティアする側も受け入れる側も、バイトとボランティアを分けて考えるべきだが、難しく考えすぎかもしれない。ボランティアの根本は、例えば自分の家の前の公共の場所を掃除したり、困っている人に思いやりを持って接すること等、ごく当たり前の行動で人間が本来もっている「当たり前に良くしよう」という気持ち、具体的に何をするかというより気持ちの違い。

「バイトとボランティアの違い」
植田:「労働」かどうか。労働として「働く」ではなく、「当然のことだからやる」という違い。
羽仁:ボランティアでは「仕事」でなく「活動」という言葉を使っている。
植田:「業務を依頼する/業務を遂行する」の関係ではなく、「助けてもらった/助けた」の気持ちがある対等な関係性。バイトでも「気持ちが入っているか、いないか」という点では気持ちの入る仕事はある。動機やきっかけはお金目的でも良く、一緒にやっていく仲間ができ連帯感が出てきたときに気持ちは変わっていくが、この変化がものすごく大事。入口はどんな形でもやっていく中で「自分のものになっていく」気持ちに変化できれば良い。
都築:「競い合い」か「支え合い」。例えば塾講師のバイトでみると、他の塾(組織)と勉強会をすることはないが、ボランティアは組織の枠も関係なく皆で1つのミッションを目指して協力しあえる。

「ボランティアという言葉の違和感」
草野:ごく自然と当たり前にやったことに対して「それ、ボランティアですよね」と定義づけされた時になんか気持ちが悪い。誰もがボランティア的行動はしているはずだが「行動することは嫌じゃないのに、言われることが嫌」みたいなことが、多いのではないだろうか。ボランティアをやったことない人を掘り下げていくと実はしていて、「ボランティアやっていたことを認めたくないだけ/そう言われることが恥ずかしい」ということがあるように思う。
植田:主体的に活動している人からすれば「無償の単純労働」という意味でそう言われると腹が立ってしまうのは当然。

「対等」
草野:ボランティアの人間関係は、年齢/経験関係なく対等な関係で取り組める。
羽仁:多くの物事には上下関係があるが、対等だからこそ自立性が求められ、自己責任も当然でてくる。
都築:ボランティアは活動自体も対等。しかし一方で、同じボランティア活動をしているにもかかわらず、その中で能力や年齢が高いというだけで他の人を下に見る人たちもいる。
植田:ボランティアをやらない理由は、やる前にメリットを考えてしまう合理打算的な発想があるからでは。


グループディスカッション
グループディスカッション

その後、参加者の皆さんで3~4名ずつのグループディスカッションをしていただきました。それぞれのグループで「ボランティア」についてディスカッションいただき、各グループで1つずつ質問を出していただきました。

グループディスカッショングループディスカッション

<グループ1>
【質問】今しているのは、仕事ですか?ボランティアですか?
羽仁:「すべてがボランティア」。ボランティアをする事で収入も得ている。
井関:「ほとんどがボランティア」。自分事化して自発的にやっているかそうじゃないか。自分で考えて生み出す活動をボランティアと考えている。
都築:「ボランティア」。ボランティアだという認識はなかったが、「自由な意志でやっていること」がそうだとするとボランティア。
植田:「すべてがボランティア」。代えのきかない存在の話をしたが、自分しかできないと思うことをしている。だから自分のすることにオリジナリティと独自性を求め、体育で農業を考えたり、学生達とカフェの運営をしたりもしている。
草野:「すべてがボランティア?」。境目がなく全部が混ざり切ってるような、仕事もボランティア活動も、お金をもらう/もらわないも関係なく、全てにボランティア概念がある。全て自分で選択しているのでそういう意味ではみなさんと同じ。

<グループ2>
【質問】ボランティアを経験していない人に対して、どうしたらハードルを下げられるか?
植田:こちらも教えてほしい!人を増やすことが大変なことは感じている。教員の立場として1つあるのが、なるべく気持ちを共感できるような状況を作っている。教師と学生という立場で活動する時、その上下関係がついてくるが、「先生」と呼ばれてもニックネームだと思って会話をしている。リーダー(自分)がどれだけ泥んこになれるかを意識していて、学生の前でも自分が地域の人に怒られる姿も見せ、「同じ仲間」だと思ってもらえるよう心がけているが、なかなか難しいこともある。
羽仁:「楽しい」「新しい自分に出会える」「仲間ができる」というキーワードが1つ。それから例えば音楽イベントではお客さんとして行くとお金がかかっても、ボランティアならタダで行ける!と謳ってしまう。実際にボランティアとして来たら楽しんでもらえる、新しい気づきに出会える活動を心がけている。
都築:「ボランティア」という言葉にこだわる必要はないと思う。サークルも同じで、単純に「これを一緒にやりましょう」に興味を持った人が集まる。テニスサークルのように自分たちだけでやりたい事が完結するサークルもあるが、おりがみのようにサークルだと思って参加しているけどやっていることは実はボランティアだったりもする。
草野:入り口はどういう形でもよくて、後になってボランティアだったね、くらいが気持ち良い。

<グループ3>
【質問】自分は社会人として仕事をし、アイヌ文化の普及活動もしているがボランティアと思ったことはない。無償でやる場合も使命だと思っているが、やはり労働の対価があって然るべきではないかと思ってしまうがどう思うか?また、メガ・スポーツイベントにおいて無償の単純労働が必要な時、またバイトを運営側として仕切る時に、気持ちをどう処理していけば良いか?
羽仁:自分が運営する側だったら「バイト」も「ボランティア」も主体性を出してもらいたいところでこちらの態度は変わらない。利益目的で経営の枠組みがまったく違う「バイト」と「ボランティア」を、やる側が「労働を提供している」という点で同じに扱ってしまうことも多い。労働に対する対価をもらうべきという点では、自分自身はお金をもらうし、ボランティアが無償とは限らない。ただ、もらっている/いないに自分の中では差がなく、対価の有無で自分の行動が変わることはない。貴重な体験を話すであればそれ相応の対価をもらって良いと思う。話す相手にもよるが、自分の主張を話すことで自分がやりたい普及が広がるのであれば無償でやっても良いと思う。
草野:仕事とボランティアの境目がなくなってるという意味で一緒なんじゃないかと思っていて、仕事(バイト)にも同じ価値があるのであれば切り分けて考える必要はなくなってくるのでは。

<グループ4>
【質問】一時的なものが大事ではないとするなら、部活動などでも縛りの多い高校生はどうやって継続的に関われるのか?
都築:「継続的に」というより「できる時に、できる範囲で」関わってもらえたら良いのでは。どうしてもやりたい人は自分で時間を調整すれば良いし、高校を卒業してからもボランティア活動は続くかもしれない。
植田:一般の大人と同じことはもちろんできないが、逆に高校生にしかできないこと、高校生だからできることがあって、大人にはできないこともある。
羽仁:居場所を作ること。学校にはない多様で対等な環境を面白いと感じてもらって、かつ居場所さえあればその人は継続的に来るようになる。
草野:その人自身に次の活動につながるような関連性をつくっていければ良いのでは。

<グループ5>
【質問】見えない価値をどのように付けて、どう発信しているのか?
井関:行動科学では「無関心」→「関心」→「行動準備」→「行動」というステージがあるが、「無関心」→「関心」が一番難しい。だから関心のあるものから行動して体験してもらった上で関心を持つきっかけを作る。肉フェスの例でいうと関心のある「肉」の裏に「ボランティア」。無関心を関心につなげる仕掛けをどうつくるか。自分たちが伝えたいことをストレートに伝えるのではなく、受け手がどう思っているかに目を向けることが必要。
草野:直接伝えずに、違う切り口から、落としこんでいく。

<最後にひとこと>
羽仁:「ボランティア」という枠組みで考えず、「楽しいからおいでよ」というところから始めたら良い。
井関:「楽しく」「対等」でいるために、そしてより良い社会を望むのであれば、「自分がどうしたいのか」「自分が何者でどう生きるのか」を考えてほしい。これからの時代はそれが重要になってくると思う。
都築:ボランティアは無報酬と言われることもあるが、報酬はお金だけでなく、楽しさ、人とのつながり、世界が広がる等、意味的な報酬は絶対あると思う。お金と意味的な報酬のグラデーションの中で自分にあったボランティア活動ができれば腑に落ちると思う。
植田:こういう話をした後はいつも現場で確認したくなる。「楽しみ」を感じられる現場に戻りたくなる。
草野:「ボランティアスタンダードとは?」というテーマだったけれど、ここにいる人たちはボランティアであることが普通でライフスタイル、暮らしのスタンダードになっていて、その境目がわからない状態になっている。おそらく目指すべきこれからの社会には、いろんな人がボランティアに溶け込んでしまってそれがスタンダードな状態になっていくということかと思った。


登壇者の皆さんにはそれぞれの立場から、またグループディスカッションでは参加者の皆さんでディスカッションしていただき、ボランティアしている人/していない人の幅広い視点も盛り込まれて、少々頭が混乱しましたが、それだけ多くの考え方や使われ方があり、多様であればあるほどまとめることは難しいという裏返しかと思います。

議論も熱くなり時間もオーバーしましたが、まだまだ話し足りない方も多くいらしたのではないでしょうか。明確な答えを求めない今回のシンポジウムでしたが、ご参加いただいた皆さんそれぞれが考える「ボランティアスタンダードとは?」の中に新たな発見があったのではないかと思います。

映写資料 (敬称略)

  1. 「持続可能なスポーツイベントへの提案」羽仁 カンタ/SUSPON代表、NPO iPledge (アイプレッジ)代表
    181110_1_hani.pdf[9MB]
  2. 「オリンピックレガシーと若者が参画する意義」都築 則彦/学生団体おりがみ代表
    181110_2_tsuzuki.pdf[95MB]
  3. 「五輪がまちに与える影響と、これからの社会づくり・まちづくり」植田 俊/東海大学国際文化学部講師
    181110_3_ueta.pdf[45MB]
  4. 「いつものつながりが、いざという時の力に」草野 竹史/SUSPONボランティア部会、NPO法人ezorock代表理事
    181110_4_kusano.pdf[6MB]
  5. パネルディスカッション「持続可能な未来をつくるボランティアスタンダートとは」
    181110_5_panel.pdf[119KB]